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国際教養大学の偏差値がおかしいし怪しい2つの理由!卒業生に有名人はまだいない!

秋田県にある国際教養大学はその存在があまりにも特殊なので、何かと目立つ大学です。ツッコミどころもたくさんあって話題にもなりやすいんですよね。

たとえば、

  • 国際教養大学の偏差値がおかしいし怪しい
  • 入学辞退率が異常に高い(20%以上)
  • 4年生の留年率が50%
  • 寮費がめちゃ高い(53000円)
  • 学費も結構高い(県外出身だと初年度1119000円、次年度696000円) 早稲田130万円弱(授業料110万円程度)、慶応140万円弱(授業料90万円)

などの声がネットでは上がっていますね。

そのなかでも国際教養大学の偏差値がおかしい、怪しいというのはなかなか強めの意見ですね。

でも国際教養大学はれっきとした日本の公立大学ですよ。

もし実際に国際教養大学がおかしいとか怪しいとかになるなら、もっと他にヤバいところいくらでもあるだろ、と思いませんか?

にもかかわらず国際教養大学の偏差値が「おかしい」とか「怪しい」とか言われるのは在校生、並びにOBはもちろん、これから受験を考えている受験生からするとほんとに心外だと思うんですよね。

ただ、たしかに国際教養大学は偏差値はおかしいです!

なにしろ2004年に設立したばかりの公立大学が、今では偏差値だけでいうと東大や京大に匹敵するくらいの高さ(65~67)に成長しているんですよ。

新設したばかりの大学がたった20年やそこらで偏差値を日本トップレベルまで上げられるものなのか。しかも公立で。

そんなことができるなら他にも設立から短期間でせめて偏差値60程度の中堅レベルまで成長した大学があっても良いものです。

でも今は少子化や学力格差の極大化の影響で、大学の定員割れが常態化し、新設の大学ほど生き残るだけでも精一杯という状況なんですよ。

そんな中でも国際教養大学はたった20年で超難関の人気大学に成長しています。

これは良い意味でも国際教養大学の偏差値がおかしい、怪しいと思われても仕方がない現象が起きているということになります。

そこで当サイトEnglishHackでは国際教養大学の偏差値がおかしい、怪しいと言われている理由を一つに絞って予想することにしました。

それはズバリ、政治的意図が少なからず働いていたからです。とくに用地の仕入れはかなりあやしいです。

その根拠は国際教養大学の設立背景を見ていけばわかります。

当サイトが国際教養大学の成り立ちをいろいろ調べた結果、初代学長・理事長である中嶋嶺雄氏の影響力が無視できない要素であり、彼が業界や政治家に働きかけた結果、国際教養大学の設立&運営に成功したと判断しました。

おそらくこの中島氏は教育業界の改革者としてかなりのやり手だったはずです。

中島氏の過去を振り返っていきますが、彼は学生時代からガチガチの思想家(redな方)だったんですが、転向してその思想を批判するようになりました。

彼の50冊以上の著書のほとんどは中国関連の本で、国際教養大学が設立された2004年からは教育論についての本を出すようになっています。

さらに中島氏は1965年に東京大国語大学の教員になり、その後国内外いろいろな大学の客員教授として活動し、1995年に東京外国語大学の学長にまで上り詰めました。

そしてその同じ時期に国立大学協会の副会長になっていますが、中島氏は不満をおぼえていた国立大学協会のやり方に対抗しようと、四大学連合を結成します。

四大学連合とは東京を拠点とする単科の国立大学である東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学が2001年に締結した団体です。

この団体の目的はざっくり言うと「利益をしっかり上げられる国公立大学運営をやろうぜ!」というものでした。

なんでそんなことをしようと思ったのかというと、当時の国立大学協会は「国立大学の独立行政法人化」という議論がなされていたからです(今もやってるんでしょうが)。

国立大学の独立行政法人化とはざっくりいうと「国立大学民営化の10歩手前」といったところです。

いきなり民営化をすると反対されて止められるので水面下で少しずつ進めていくというのは政治の常套手段ですが、国立大学協会はそんなことをやろうとしているんですね。

中島氏はそんな議論を目の当たりにして「国立大学といえども単科大学が独立行政法人化に耐えられるか」と不安を抱くようになったんだと思います。

そこで四大学連合を結成して「利益をしっかり上げられる国公立大学運営をやろうぜ!」と単科大学同士で団結するという流れだったんでしょう。

四大学連合の結成が2001年の出来事、そこから3年後の2004年に国際教養大学が設立されました。

国際教養大学は日本で初の地方独立行政法人の運営による単科大学です。良くも悪くも独立行政法人でありながら「利益がしっかり取れる大学」を目標に設立したはずですが、そこらのポッと出の私立大学とは下地がまったく違います。

初代学長・理事長である中嶋嶺雄氏が満を持して設立させた大学です。大学関係のトップや地方の政治家とのつながりもふんだんに使ったことでしょう。

もちろん、価値の提供=利益、という原則はしっかりおさえながらテレビやネットでのマーケティングもガチガチにやったはずです。

教育カリキュラムも最新のリベラルアーツ系です。

世界的に時代遅れになっているグローバリズムをこれから全力でやろうとしている日本政府のニーズとも合致しているので、独立行政法人の審査もサクッと通ったことでしょう。

それと関連して、なぜ国際教養大学の立地が秋田県だったのかというと、これがちょっと胡散臭いんですよね。

実は現在の国際教養大学がある場所はもともとは2003年に閉校となった米国ミネソタ州立大学秋田校の跡地なんですよね。

ミネソタ州立大学秋田校は秋田県雄和町(現・秋田市)が誘致して、23億円の経費で1999年に設立したミネソタ州立大学の日本校なんですが、なんと4年後の2003年に閉校しているんです。

そしてその施設をそのまま利用する形で国際教養大学が設立したわけです。

23億円の経費をかけた施設がたった4年で閉鎖、その年にそのまま国際教養大学が引き継ぐとか、ちょっと不自然すぎませんか?

タイミング的にはおそらく中島氏は前からここに目をつけていたはずですし、大人の事情やお金の激臭が漂ってきていますね。中島氏側がタダ同然で手に入れた可能性もあります。

そういったところからでも政治的意図を感じざるを得ないんですよね。

もちろんあくまでも当サイトの予想ではありますが。

まあとにかくそんな感じで、2003年秋田県に国際教養大学が独立行政法人として設立されたんです。

こうして国際教養大学の設立前の背景を調べていくと、2003年に設立されてたった20年たらずで偏差値が日本トップレベルの大学になったのもなんとなくわかる気がします。

国立大学の民営化を虎視眈々と計画する政府の大きな一歩になった、という意味でも大きな成功体験だと思います。

ただし、そういった背景は全く別にして考えても、国際教養大学の運営はいまのところ大成功と言っていいでしょう。

個別試験が1~2教科とはいえ、偏差値だけでいうと東大や京大と同じクラス。入試問題は相当レベル高いし、壮大な理念やカリキュラムは東大を蹴って国際教養大学に入学する人もいるくらい魅力たっぷりの大学です。

短期間でよくこんな大学創ったな、と感心します。

もちろん、設立背景や運営目的がどうあれ、最高レベルで最新の教育を受けられる大学であることは間違いないです。

目次

国際教養大学は偏差値がおかしいとかあやしいとか言われるもう一つの理由は偏差値の見せ方のうまさ!卒業生に有名人はまだいない!

国際教養大学は偏差値がおかしいとかあやしいとか言われるもう一つの理由は偏差値の見せ方のうまさ!

国際教養大学の偏差値がおかしい理由の一つは先ほど説明しましたが、国際教養大学の偏差値が高すぎる理由をもう一つ挙げます。

それは偏差値の見せ方がうまいということです。

国際教養大学は偏差値の見せ方がうまい

どういうことかというと、国際教養大学は戦略的に自身の偏差値を高くする施策を取っています。

それはどんな戦略なのかというと、

  • 受験科目を1~3科目にすることで偏差値を上げる
  • 受験場所や日程を増やして学力の高い受験生の申し込みを1人でも多く確保する

とくに後者の「受験場所や日程を増やして学力の高い受験生の申し込みを1人でも多く確保する」という戦略はとても有効です。

具体的には、

  • 公立大学でありながら受験方式を16種類も用意している
  • 個別試験を全国の7会場で受けられるようにしていること

という戦略です。

これにより受験生による日程の選択肢が多くて併願に利用されやすいのですし、受験方式を複数組み合わせれば、最大で6回ま受験することが可能ということになります。

そして個別試験を札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡で実施することで、秋田県という地理的不利にも対応しています。

そうなると結果的に東大や早慶レベルの学力が高い受験生の申し込みを全国的に確保できますよね。

東大や早慶レベルの学力が高い受験生の申し込みを全国的に確保できる

とくに私立専願だった早慶志望の受験生にとって、ハイレベルで最新の教育を受けられてしかも学費が安い公立大学に行けるという可能性は魅力的に映るでしょう。

受験方式が16種類もある、個別試験を全国で受けられるようにする、なんてかなり思い切った施策ですが、「可能な限り受験者を取りこぼさない」という国際教養大学の強い意志を感じます。

もちろん、そういった戦略を成功させるためには国際教養大学の魅力をしっかりと発信する必要がありますが、2004年の創業以来マーケティングも成功しているので、かなりハマっています。

本当に大した運営能力ですね。凄すぎます。

国際教養大学の卒業生に有名人まだ1人もいない!

国際教養大学の卒業生に有名人はまだ出てきていません。

これだけ最高レベルの教育が受けられる大学なので有名人がいないのは不思議に思われるかもしれませんが、まだまだ創業20年程度の大学なのでさすがにまだ出てきていないみたいですね。

第一期卒業生は現在30代後半とまだまだ若いですし、海外に出ていく人材が多い大学なので国内でよく知られる人材が出てくるのはまだ先になるでしょう。

さらに国際教養大学は少数精鋭の大学です。一学年の定員が170人程度、全校生徒数が約700人なので、卒業生の絶対数が少ないのも有名人がまだ出てきていない理由の一つですね。

国際教養大学がすごいポイントを3つ紹介!

国際教養大学がすごいポイントを3つ紹介!

授業がほぼ全部英語

国際教養大学はほぼすべての授業が英語で行われるので、国内にありながらほとんど留学に近い形で英語を身に付けていくことになります

国内留学と言っても過言ではない

もちろん、英語を学ぶことが目的ではなく、基礎科目や専門科目、リベラルアーツ系の諸テーマを「英語で」学んで知識を習得して、「英語で」情報発信していける人材になることが目的です。

国際教養大学にはそのための環境が整っているのです。

ちなみにフィリピンなどの留学先では生徒のほぼ全員が日本人という学校もありますが、国際教養大学に入学すればほぼそれと同様の環境を手にすることになるのです。

そしてフィリピンに半年間留学するときの費用は、航空券、授業料、寮のデポジット費用などを含めて100万円は最低でもかかります。それが国際教養大学では年間で696000円の授業料で済むんですよね。

フィリピン留学が6か月で100万円、国際教養大学は年間で69万6000円の授業料で済む

また、当たり外れが激しい留学先とは違い、安心安全の日本で、奇麗な寮で生活し(とくにトイレ)、奇麗な学校で「英語で」さまざまなことを学ぶことができるのは本当に素晴らしいことだと思いますね!

20人程度の少人数授業

国際教養大学は一学年の定員が170人程度、全校生徒数が約700人で、徹底した少人数教育を行っており、ほとんどの授業は20人未満で行われます。

多くの人は塾などで生徒数が20人未満の講義を受けたことがあると思います。授業中には先生と生徒である自分の距離がかなり近いと感じたはずです。

大学受験科目の授業は原則「聞き専」になりますが、国際教養大学の授業で20人未満の少人数だと頻繁に発言も求められることが多くなります。

国際教養大学の授業は全員参加型

英語でのプレゼン、ディスカッションも少人数だと活発におこなうことができますよね。

もちろん、その分授業に挑む前の準備がかなり大変だそうですが、それを乗り越えることで得られるものははかり知れません。

在学中に1年間の留学が必須

国際教養大学は大学自体が留学先といってもいい環境なんですが、国際教養大学の学生はさらに在学中に1年間の留学が必須となっています。

もちろんその留学は一般的な語学留学ではなく、提携先の海外の大学で実際に専門科目を現地の言語で履修することになります。

留学先は50ヵ国200大学から選ぶことができ、授業料も相互免除なので民間の留学エージェント支払うような数十万円という高額な費用もかかりません。

ちなみに民間の留学エージェントを利用した場合の1年間のカナダ留学の費用は170万円~300万円ほどです。

留学先の授業料が0円は強すぎる

国際教養大学の入試科目は1~3科目!受かるにはどんな勉強をするかを提案

国際教養大学の入試科目は1~3科目

国際教養大学は国際教養学部国際教養学科のみです。試験の日程はA日程(定員55人)、B日程(定員40人)、C日程(5人)の3種類ありそれぞれ受験科目や配点が違います

選抜方法

A日程

共テ⇒国語、外国語&リスニング、地理歴史(世界史B、日本史B、地理B)・公民(現代社会、倫理、政経、倫理政経)から選択1科目、数学(数学1、数学1A、数学Ⅱ、数学ⅡBから1科目)、理科(物理、化学、生物、地学から1科目、または理科の基礎科目から2科目)

個別⇒国語(国語総合・国語表現・現代文B)、英語(コミュニケーション英語1、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現1、英語表現Ⅱ)

B日程

共テ⇒外国語&リスニング、国語、地理歴史・公民、数学、から2教科2科目、または理科の基礎科目を選択する場合は2教科3科目

個別⇒国語(国語総合・国語表現・現代文B)、英語(コミュニケーション英語1、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現1、英語表現Ⅱ)

C日程

共テ⇒外国語&リスニング

個別⇒英語小論文

配点

A日程

共テ⇒各100点の500点満点(英語はリーディング80点、リスニング20点)

個別⇒英語100点、国語100点の200点満点

B日程

共テ⇒各100点の300点満点(英語はリーディング80点、リスニング20点)

個別⇒英語100点、国語100点の200点満点

C日程

共テ⇒英語のみ200点満点(リーディング160点、リスニング40点)

個別⇒英語小論文のみ200点満点

英語資格等保持者への特例措置

国際教養大学は英語の民間資格を利用して受験することができます。

以下は共通テストの英語が満点扱いになります。

  • トーフルiBT 72点以上
  • TOEIC L&R+S&W 1200点以上
  • 英検 準1級以上
  • 英検CBT 準1級以上
  • 英検S-Interview 準1級以上
  • IELTS バンド6.5以上
  • GTEC CBT タイプ 1200点以上
  • GTEC Advanced 1200点以上
  • TEAP 360点以上
  • TEAP CBT 760点以上
  • ケンブリッジ英語検定B2 First および B2 First for schools 以上 176点以上

国際教養大学に受かるにはどんな勉強をするかを提案

国際教養大学に受かるためにどんな勉強をしたらいいのかというと、実は英語よりも国語と小論文のスキルをガチガチに固めることが合格の決め手になります。

英語ができるのはあたりまえ。国語と小論文対策で差をつけるしかない。

なぜなら、

  • 英語と国語の配点が同じ
  • 英語ガチ勢が受けに来るので英語で差をつけるのが困難

だからです。

国際教養大学はイメージとしては英語の配点の方が高そうなものですが、実は国語と英語は同じ配点です。

国際教養大学の個別試験はA方式・B方式ともに英語と国語(C方式は英語小論文のみ)で、配点が両科目とも同じ100点満点。

英語の勉強はかなりやるけど国語(現代文)の勉強をしっかりやっている受験生は実は少数なんですよね。

そこで国際教養大学の現代文の過去問を分析して、問われそうなテーマや問題形式、必要な用語のインプットをやっていくことで国語で差をつけることができ、国際教養大学に受かる可能性がぐっと高まります。

たとえば、

2022年度の国語の大問1のテーマは「日本の社会保障制度」でした。

筆者は別所俊一郎という早稲田大学の教授で、2020年の5月6日の日経新聞の朝刊に掲載された記事の一部で、大問1はこの筆者の考えを600字以内で要約&批評をするという問題です。

小論文では頻出のテーマなので小論文の勉強をしている人なら「あーこれか」という感覚で文章を全部読まなくても5分ほどで大意はつかめるはずです。

実際に内容としてはめちゃくちゃカンタンで、ざっくり言うと「75歳以上の医療費の窓口負担増を1割から2割に増やしても大丈夫?大丈夫そうなら上げようぜ」という話です。

小難しそうな文章で書かれているんですが、明らかに「医療費を上げようぜ」という結論ありきでその根拠となるデータが示されているので、それを要約して、批評をすればいいだけです。

批評の定義にもよりますが、肯定だけだと要約と同意するだけの解答だと薄っぺらくなるし、根拠やデータが提示できなければ全否定も難しいので、肯定8割・自分の意見2割の割合で600字以内で書くとバランスがいいでしょう。

以上のように、国際教養大学の国語は問題テーマや問題形式が小論文に限りなく近いことがわかります。

著者の結論としてもリベラルアーツ系の大学だけにリベラルであることもポイントです。

増税、社会保険料増額、医療費の負担増、人件費の徹底削減などを実行して日本国民にサバイバルゲームをさせるという現行の政府による政策とピッタリですね。

賛否はともかく、国際教養大学の入試において、国語で差をつけるためには小論文用のリベラルアーツ系のテーマをしっかりおさえて、それにおおむね同意する知識をつけて理論武装しておくといいでしょう。

小論文の頻出テーマをしっかり押さえておけばかなり楽に問題を解ける

例を挙げると、

増税、社会保険料の引き上げ、医療費の負担増、年金の受給年齢の引き上げ、ベーシックインカム、日本人の金融リテラシー、地方創生、公的機関の民営化、外国人労働者(移民)の受け入れ、外国人参政権、歴史認識・・・などですね。

でも上記のテーマは一見別々のテーマに見えますが、これらのすべては現行の政権が全力で推進する「小さな政府」という思想につながります。

日本の大学受験の政治経済の参考書はすべてこの思想に基づいて書かれているので、小論文の勉強の一環として政治経済の参考書も読んでいたほうがいいですね。

政治経済の勉強も軽くしておいたほうが良い

それが結果的に英語の長文読解に勉強にもつながりますし、決して効率が悪い勉強ではないはずです。

国際教養大学を辞めたいと思う理由は課題の多さと英語レベルの高さ!

ネットの口コミをリサーチしていると、国際教養大学の学生さんが「辞めたい」と書き込んでいる口コミが見つかります。

大学生が大学を辞めたい、という気持ちになるのはそれほど珍しいことではないですし、それぞれの事情があるとは思います。

ただ、国際教養大学はかなり特殊な大学なだけに国際教養大学を辞めたいと思う理由も国際教養大学ならではの理由であることは想像がつきますね。

たとえば、国際教養大学には在学中に1年間の留学を義務付けて、授業のほとんどは英語で行われて1クラス20人前後の徹底した少人数制、立地は秋田県の交通の便が悪い地域、1年間は寮生活であることなど、その特殊性を上げるとキリがないほどあります。

すこし前まで秋田県外の実家から地元の高校に通っていた学生さんにとって、とんでもない環境の変化を経験することになるんですよね。

さらに誰にも相談できないという国際教養大学の学生さんがネットに国際教養大学を辞めたいと書きこんでいる可能性が高いですね。

例を挙げると、

  • 課題が異常に多くて授業についていけない
  • 求められる英語のレベルが高すぎてついていけない

という理由です。

課題が異常に多くて授業についていけない

国際教養大学の授業では大量の課題が課されます。

これは実際に国際教養大学の授業を受けている学生さんにしかわかりませんが、大学で国際教養大学に合格するほどの学力が備わっている人でも音を上げるほどなので、相当ヤバそうだ、ということはわかりますよね。

なにしろ国際教養大学に合格する時点で、大学受験生の中ではトップクラスの英語力を身に付けているはずなんですから。

そんな人たちが国際教養大学では朝から晩まで勉強漬け、それどころか試験期間中は24時間営業の大学図書館で朝まで勉強してやっと単位が取れるというレベルです。

授業は20人前後の少人数制でプレゼンやディスカッションもあるので準備不足ならかなり目立つことになります。

進級も厳しくて留年率も50%以上です。

その一方で他の大学に入学した同級生などの話を聞くとキャンパスライフを満喫していてまさに別世界の話のように聞こえることもあるでしょう。

もちろん最初の1年間を耐えればアタマやカラダが慣れてきて充実した生活を送れるようになるという口コミもあります。

また、国際教養大学の学生さん全員が同じ状況なので、仲間意識がとても強くなるという口コミもあります。運命共同体ならでは人とのつながりは卒業後も財産になるでしょう。

最初の1年を耐えるのが大変

求められる英語のレベルが高すぎてついていけない

国際教養大学は大学受験の偏差値ランキングでほぼトップに位置するほど入学するのが難しい大学です。

なので国際教養大学に合格する時点で、その人は大学受験生の中ではトップクラスの英語力を身に付けていることになります。

でもそんな受験英語ガチ勢の人が音をあげるほど、国際教養大学では英語のレベルが高いという口コミがあります。

たとえば、国際教養大学では入学直後にEAPという授業を受けることになります。この授業は国際教養大学の英語で行われる授業についていくための英語力を身に付ける「英語のための英語の授業」です。

このEAPは学生の英語力に応じて4つのレベル分けられますが、下位2つのレベルだと履修しても単位認定すらされないなど、かなりシビアな環境だそうです。

もちろんこれは自分の英語力にあったレベルの授業を無理なく履修できるためのフィルターの機能がある、ということなのでEAPは必要な制度だと思います。

ただ、国際教養大学に合格した人の間でも「英語力の格差」はありそうです。

たとえば比較的裕福な家庭の高校生なら高校在学中に6か月程度の留学を経験したり、海外で3年間生活した帰国子女であったりする場合、国際教養大学では当然のように上位の英語力が備わっているでしょう。

そんな人が国際教養大学でバリバリ英語を使いこなしているシーンを見ると、「こんなにレベルが高いのか」と気負いして、それが積み重なって国際教養大学を「辞めたい」と思うようになることはありそうですね。

受験英語ガチ勢の間でも英語力の格差はある

国際教養大学が就職に強いのかは微妙!企業側からすると使いにくいというイメージはあるみたい!

国際教養大学は就職率が100%ということで話題になったりもしていますね。

ただ、この「就職率100%」という言葉をそのまま鵜呑みにするのは危険です。

国際教養大学が就職に強いのかは微妙!

就職率の高さ=就職に強い大学、というわけではないです。

そもそも日本の大学生の就職率は令和5年3月の時点で97.3%で、もうすでに100%近い数値です(文部科学省の報道発表参照)。

ちなみに東京大学の就職率は2016年度の数値ですが73.7%ですし、昭和学院短期大学は5年連続で就職率100%とHPで謳っています。

もちろん国際教養大学の学生さんならではの英語力やコミュニケーションスキルを備えた人材がほしいという企業はたくさんあるので、大学側からすると就職率100%にするのは比較的容易だと思います。

また、国際教養大学は一学年の定員が170人程度なので、全員「とりあえず」内定をとらせるのは容易なはずです。

ただ、自分の希望した企業に就職できたかどうかはまったくの別問題ですよね。

たしかに国際教養大学の主な就職先は、ソニー、旭化成、キッコーマン、トヨタ自動車、バンダイナムコエンターテインメント、ユニリーバ・ジャパン、伊藤忠商事、日本取引所グループ、国土交通省、日本航空、国際協力機構など、そうそうたる有名企業が名を連ねています。

国際教養大学は就職に強いのは間違いなさそうですが、就職率100%=就職に強い、とはならないということも確かです。

そもそも留年率が50%以上だと正確な就職率はわかりませんしね。

就職率100%=就職に強い、とはならない

企業側からすると使いにくいというイメージはあるそう!

国際教養大学の卒業生は雇う企業側からすると「扱いにくい、使いにくい」というイメージがあるとう話もあります。

この理由としては、国際教養大学では言語も思考もすべて英語でできるように教育されるので、考え方や価値観も欧米のそれに近づくからだと言われています(在学生によるYouTube動画などで確認)。

たとえば上司に対して自己主張が強そうだとか、協調性に欠けるとかにイメージが先行している可能性が高いということですね。

たしかに日本の大企業でも保守的な性格はまだ根強く残っていますし、そういう上司もいると思います。

ただ、国際教養大学の卒業生のほとんどが日本で生まれ育った人たちなので、ほんの4年やそこらで価値観まで欧米に染まることは考えにくいです。

そもそも新入社員なんてどこの大学の卒業生であっても「どこまでがダメなライン」なのかはわかっていないので、研修や配属直後も失敗を繰り返しながら探り探りで自分の振る舞いを固めていくことになるんですよね。

たとえば先輩に強めのツッコミを入れてしまい変な空気になったり、気を遣わないで上司と話していると同意よりも反論の割合が大きくなって後から周りに注意されたりとかは普通にあります。

そんな失敗を繰り返しながら環境になじんでいくことになるので、国際教養大学の卒業生も同じだとおもいます。

なのでそれほど気にすることは無いでしょう。

国際教養大学に限ったことではない。新入社員でも使いにくい人はいる。

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