最近の高校生は英検だけじゃなくてTOEICも学校で受けさせられるそうです。
そうなってくると、どうせTOEICを受けるなら大学受験に活かしたいし、TOEICを頑張ったら大学受験においてどれくらい有利になるのか・・・それは知りたいところですよね。
しかし残念ながら、大学受験においてTOEICは英検ほど優遇されていません。出願資格に使えるケースは多くありますが、TOEICのスコアによる英語の入試科目免除等の優遇処置は2023年8月時点では無いですし、TOEICのスコアを点数の加算や換算に利用している大学もかなり少ないんですよね。
たとえば以下の大学ではTOEICのスコアに応じて入学試験の英語科目の点数加算や換算を行っています。
この一例は、全国の国公立大学、東京都内・近畿地方の私立大学を調べた結果ですが、TOEICスコアの加算や換算を行っている大学はかなり少ないです。
そして大学受験で優遇されるTOEICのスコアの上限はほぼ730点だったので、TOEICの730点は高校生が目指しても良いスコアの上限ということになりますね。
つまり高校生がTOEICで730点以上取るのはオーバーワークになり大学受験の邪魔になる可能性が高くなるということです。
なぜならTOEICには「entrepreneur」「inventory」「itinerary」とか、大学入試にほとんど出ない単語が頻出だったりしますし、TOEICのリスニングの量、あれは明らかにやりすぎだからです。
なので高校生のTOEICに対する理想のスタンスとしては、英語が好きだからTOEICの勉強はするけど、700点くらい取れたら我慢してそれ以降はもうTOEICの勉強はしない、というものになりそうです。
もちろん英検についても同じことが言えますが、志望校の合格の一番の近道は、受験英語をガチることだ、という現実からは目を背けないようにしましょう。
とはいえ、もし高校生がTOEICを受けてその結果スコアが700点あった場合、どのレベルの大学に受かる英語力があるのか、というのは気になるところです。
結論を言うと、TOEICで700点レベルの英語力があれば大学はMARCHに受かる実力がありますが、その根拠は以下で説明しています。
TOEICで700点以上取れるレベルなら大学はMARCHクラス!偏差値換算したら60台前半でまあすごい!
TOEICで700点とれるレベルの英語力があれば大学はMARCHクラスなら十分射程圏内です。偏差値換算すると60台前後でしょう。
TOEICで700点とれるレベルの英語力があれば大学はMARCHに合格できる、とするその根拠は英語の長文に出てくる単語レベルの比較の結果です。
- MARCHの英語=ターゲットの1500でなんとか対応できる
- TOEIC700点レベル=ターゲット1500でも対応できる(ただしTOEIC特有の表現や単語がある)
この2つを結論づけたのは「MARCHの過去問を分析したこと」「金フレとターゲット1900を比較したこと」でした。
当サイトEnglishHackは、2022年度のMARCHの過去問の英語長文に出てくる単語レベルを調べてみたんです。
そしてその結果、MARCHの英語の長文に出てくる英単語レベルは、ターゲット1900でいうと1500プラスアルファだということがわかったのです。
つまりMARCHの英語の長文はターゲット1900を全部覚えなくても合格点は取れるレベルだということです。
その具体的な結果は以下です。単語の横のカッコ書きはターゲット1900の単語番号です。
以上の5つの学部の英語長文の中で、ターゲット1900の1501以降の難単語はわずか15個ほどでした。そしてそれらの難単語の意味自体が正答に大きくかかわることもありませんでした。
もちろん、もう二度とお目にかからないような難単語が20個くらい含まれている長文はありましたが、そういった単語は省いています。たとえば明治大学の英語長文で特に多かったですが。
なぜならそんな単語は読み飛ばしても問題ない文章でしたし、正答にはまったく関係ない単語だったからです。たとえば「intestines」「 membranes」などの医療ジャンルの単語ですね。
これに対して、TOEICに出てくる英単語はどのレベルなのかというと、TOEICで730点を取るのに必要な単語レベルは、ターゲット1900でいうと、やっぱり1500個プラスアルファでした。
これはTOEICの単語帳である「金のフレーズ」730点レベルの英単語が300個掲載されていますが、その300語とターゲット1900の単語を見比べてわかったことです。
つまり
- MARCHの英語=ターゲットの1500でなんとか対応できる
- TOEIC700点=ターゲット1500でも対応できる(ただしTOEIC特有の表現や単語がある)
ということが言えるのです。
そしてそれが、TOEICで700点とれる英語レベルならMARCHクラスの大学に合格できる、ということの根拠になりますね。
もちろん受験英語とTOEICでは問題形式が全然違うので、MARCHの過去問とTOEICを比較するのは無理がありますが、英語のペーパーテストは最終的には単語ゲーになるので、単語レベルの比較は十分に信用できる目安になるはずです。
ただ、英文の構造はTOEICに比べると、さすがにMARCHの長文の中に少し複雑な構造の文章が出ていました。この辺はやっぱり大学受験の特性ですね。
あと意外だったのが、MARCHの中でイチバン入りやすいといわれている法政大学の英語の長文がイチバン読みにくく、英語の青学と言われている青山学院大学は読みやすかったことです。
まあ大学入試は相対評価なので「英文の読みにくさ≠合格のしにくさ」ではあるんですけど、ナメてかかって痛い目に合う受験生も少なからずいるんじゃないかと思います。
ところで、これまで主にMARCHの過去問とTOEICに出てくる英単語について話してきましたが、英文の分量、つまり文字数の多さはMARCHよりもTOEICの方が圧倒的で、しかもTOEICはリスニングもガッツリです。
TOEICの700点レベルがいくら大学のMARCHの射程圏内であったとしても、英語単科で比べたらTOEIC700点の方がMARCHよりも難しいとは思います。
TOEICで700点はすごい!勉強時間は初心者なら1年間で600時間は必要な理由!勉強法次第で700点から800点にも上げられる!
TOEICで700点取るための勉強方法は、英語学習の初心者なら600時間はかかると思っていいでしょう。1日2時間なら10か月かかる計算です。
その理由としては一般的に、TOEICのスコアを100点アップさせるためには225時間の勉強時間が必要とされているからです。
TOEICで700点はすごい!勉強時間は初心者なら1年間で600時間は必要な理由!
上の表はOXFORD UNIVERSITY PRESSというサイトに掲載されているレポートを元に作成した、TOEICのスコアアップに必要な勉強時間をあらわした表です。
この情報は1985年に発信された情報なのでかなり古い情報ですが、レポート内で「rough estimate(大まかな見積もり)」と表現していたので、逆に今でも有効な数値だと考えていいと思います。
つまりTOEICのスコアを450点から650点に上げようと思ったら450時間の勉強時間が必要だということになりますね。
仮にTOEICのスコアが400点の人が700点を目指すとなると225時間×3で675時間の勉強時間が必要になるという計算です。
以上の理由で英語の初心者が700点を目指すには少なくとも600時間の勉強時間は必要だということになります。
ただしここ10年ほどで日本人が英語を学習する環境はどんどん良くなっているので、この勉強時間はもう少し短縮できるはずです。
そして当サイトEnglishHackは、TOEICを受けたことが無い人、英語とは長期間離れている人などの英語学習の初心者でも、ゼロから勉強を始めて1年間以内600時間の勉強時間で、TOEICで700点のスコアをとれると断言します。
たしかに0点から700点だとかなり大変そうですが、1年間で効率よく600時間も勉強したらTOEIC700点は十分に可能な数字です。
勉強法次第では1年間でTOEICゼロ勉強から700点、800点にも上げられる!
まずは1年間で使用する参考書とスケジュールを決めましょう。1日2時間勉強で300日=600時間で700点ねらえます。1日2時間って短いように思えますが、それを1年続けられる人はほぼ100%いません。
短時間の勉強で結果を出すコツは、参考書や問題集を徹底的に周回することです。あれこれ手を出さずに、同じ文章を何度も「読んでは聴いて」を繰り返せば、母国語の日本語を同じように「初見の文章でも次に出てくる言葉が予想できる」ようになります。
この予想の精度や回数がそのままTOEICのスコアにつながるので、めんどくさがらずに頑張って周回しましょう!
単語
まずは英単語をおぼえていくんですが、初心者は最初から「金のフレーズ」を使用せずに、まずはTOEIC版ターゲット1100または大学受験用のターゲット1400を使用します。
とくにTOEIC版ターゲット1100は470点レベルの基礎単語から860点レベルまでの単語を頻度順に掲載されていて、レイアウトもシンプルで使いやすいです。
「金のフレーズ」は600点レベルの単語から掲載されていますし、左ページに英単語を穴埋めするといった一問一答形式なので初心者にはかなりキツイんですよね。
「銀のフレーズ」もレイアウトは同じなので、初心者はTOEIC版ターゲット1100などの「左ページに単語、右ページに意味と例文」というテッパンレイアウトの単語帳を利用するようにしましょう。
最初の2カ月はTOEIC版ターゲット1100などの周回をして英単語を記憶に刷り込みます。
3か月目からは「金のフレーズ」をしっかり周回していけば1年で十分な単語力を身に付けることができるはずです。
文法
英語の文法の知識を忘れてしまっている人は、「肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本」をやります。初心者にありがちなことですが、中学の英文法からやり直すのではなく、せめて高校1年レベルの英文法をやり直すようにしましょう。
この「肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本」は高校1年レベルの英文法を学びなおすのに至高の参考書です。これ以上にわかりやすい参考書は存在しません。
TOEIC対策の文法書としては「TOEIC(R)L&Rテスト 英文法 ゼロからスコアが稼げるドリル」がおすすめです。ただ、英文法の説明はほとんどないので、英文法の解説がしっかりしている「はじめの400問」を選ぶのもいいですね。
また、4カ月目には「金の文法」で文法問題を繰り返し解くようにします。これでTOEIC600点レベルの文法力は身に付いたことになります。
英文解釈
TOEIC対策の英文解釈の参考書はほぼありません。なぜなら作っても売れないからです。TOEIC対策の参考書の原則は「即得点に結びつく」ことなんですが英文解釈にはそれができないんですよね。
英文解釈ってめちゃくちゃ重要なんですが、TOEICにおいてはそれが即得点には結びつかず、参考書としての実績がわかりにくいので出版社が制作を嫌がる傾向にあります。
現時点では「TOEIC L&Rテストリーディング精読講義」「TOEIC® L&R テスト 英文読解力のスタートライン」がありますがどちらも情報量が多いのと、レイアウトも悪く、正直わかりにくいのでお勧めしません。
そこで大学受験用の「超入門英文解釈の技術60」で英文の読み方を学習します。TOEICは大学受験とは違って構造が複雑な英文はほぼ出ないので、この「超入門」で十分対応できます。
この参考書は読むための英文法を簡単で短めの英文を使ってピンポイントで解説してくれているので、初心者でもストレスなく進めることができます。
さらに、別冊に品詞分解などの解説がついた演習問題集があるので、持ち歩き&周回に便利という神参考書です。
基本的な英文法を覚えたあと、3か月目からはこの参考書を徹底的に周回して、英文の読み方を身に付けます。
ちなみにおなじ大学受験の「入門英文問題精講」は意外とレベルは低くなく、初心者にはけっこうキツイのでおススメしません。
TOEIC対策本
単語もおぼえて英文法、英文解釈もわかってきたら本格的にTOEIC対策を始めます。
5か月目からは「公式TOEIC® Listening & Reading プラクティス リスニング編・リーディング編」に着手してTOEICの解法を徹底的に体にしみこませます。
TOEICの対策本は各出版社から大量に出ていますが、ここ数年で公式問題集もかなり充実してきたので、あれこれ手を出さずに公式の参考書を使っていきましょう。
公式以外ならこの前後に「はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略」はおススメです。
「公式TOEIC® Listening & Reading プラクティス リスニング編・リーディング編」を2カ月かけて仕上げたら、7カ月目からは「公式TOEIC Listening & Reading 650+」にチャレンジして、これも1か月かけて周回します。
その後8か月目からはTOEIC700点以上の対策を始めるので、「TOEIC L&Rテスト 730点奪取の方法」を1か月間周回します。
これと同じタイミングで公式問題集を8カ月目から解くようにして、10か月目以降までは公式問題集の周回を徹底的ににやります。
ここまでできれば1年600時間でTOEICで700点とれるようになるはずです。
TOEIC800点レベルまでの仕上げ
10か月で600時間勉強してまだ余裕がありそうな人は、800点も十分に狙えます。
その場合はできれば9カ月目から「でる1000」を使って文法問題をガチれるようにしてほしいです。もちろん周回しまくりましょう。
さらに、「公式TOEIC Listening & Reading 800+」と「公式問題集」を繰り返し行い、正答率が低い問題に集中的に取り組み、解法を徹底的に体にしみこませましょう。
そうすればゼロからTOEICの勉強を始めて12か月目までに800点を取る可能性が高まります。
TOEIC700点はすごいけど新卒の就活でちょっと有利な程度!転職の求人は厳しめ!
TOEICは大学生でも700点あればけっこうすごいんですが、だからといって新卒の就活ではちょっと有利な程度です。英検準一級がTOEICに換算したら800点以上ということもあり、TOEICは700点が決め手になって採用されることはまずないでしょう。
そしてTOEIC700点に対する企業による評価は、転職市場ではより厳しいものになります。
なぜなら中途採用は即戦力人材を求めているので、TOEIC700点というスコアを求めているというよりは、それぞれの業界や業務における実務経験や実績が求められるからです。
■必須
ビジネスレベルの英語力
営業経験をお持ちの方(業界不問)
■歓迎
不動産業界にて営業経験者
TOEIC700点以上
宅建士資格をお持ちの方
■職種未経験者:可
【必須条件】
■製造業において、マーケティング業務のご経験のある方
■ビジネスにおいて英語使用したご経験のある方
【歓迎条件】
■医療機器業界経験があれば尚可
■TOEIC700点以上
■職種未経験者:不可
【学歴】
大学院、大学卒以上
【必須業務経験】
■円滑なコミュニケーション能力
■経理部門での実務経験
【必須資格】
■日商簿記2級
■英語力(TOEIC(R)テスト500点以上※700点以上尚可
大学/大学院(修士)/大学院(博士)/海外の学校
※大卒以上
【必須スキル】
■TOEIC700点もしくは英検準1級相当の英語力
(日常会話ができるレベル)
【あると尚良いスキル】
■顧客折衝経験(アルバイトでも可)
■マレー語、タイ語、ベトナム語を話せる方
■必須スキル/経験
・ アナログ半導体(DC/DCなど電源IC)の販売実績5年(以上)
・ TOEIC600点(以上)
*上記条件を満たさない場合も、当該スキル/経験の蓄積を強く願望する方はぜひご応募下さい。
■歓迎スキル/経験
・ アナログ半導体の技術問合せ対応実績5年(以上)も、販売転向への意思がある方。
・ 半導体販売におけるマネージメント経験3年(以上)
・ TOEIC700点(以上)
■職種未経験者:不可
大卒以上/職種未経験歓迎/業種未経験歓迎/社会人未経験歓迎/第二新卒歓迎
■TOEIC700点以上 または 英検準一級相当の語学力をお持ちの方
※帰国子女の方や留学経験のある方は、これまでのご経験を活かせる環境です。
※未経験歓迎!知的財産権に関する知識は、入社後に習得いただけます。
<こんな方も歓迎します>
◎スケジュールどおりに進めていく仕事が好きな方
◎知的好奇心が旺盛で、何事も意欲的に取り組める方
◎最新のIT導入や環境変化などにも柔軟に対応できる方
<最終学歴>大学院、大学卒以上
<応募資格/応募条件>
■必須条件:下記3点必須
・英語力(読み・書き)※目安TOEIC(R)テスト(R)700点以上
・法律に係る業務に対する興味
・スピードや正確さを求められる事務の経験(例えば、法律事務・貿易事務・金融後方事務など)
■歓迎条件:
・特許事務経験1年以上(外国特許事務経験尚可)
<語学力>
必要条件:英語中級
<語学補足>
読み書きのみ、会話力は必要ありません。
なのでTOEIC700点を取ったからと言って英語が使える仕事がすぐに見つかるわけではないということになります。
TOEICのスコア以前に、たとえば半導体メーカーの実務経験や実績、商社でのマーケティングの実績、財務会計の経験年数、メーカー営業の実績など、人材を応募する企業に応じて求められる知識や経験、実績があるのです。
そういった専門知識や実務経験は、日本語を話す日本人は日本語で培ってきたもののはずです。
つまり英語を話せるということは、専門知識を英語でも少し話せますよ、英語でも実務ができますよ、という程度のことなのです。
ということは専門知識や実務経験が無いけど英語は話せるという人は、英語で発信する元となる知識や経験はない、とみなされて即戦力にはならないと企業には判定されてしまいます。
これはTOEIC900点をとってもほぼ変わりません。
なので、仮に在職中にTOEIC700点を取れて転職を考えたとしても、現職の経験年数がまだ3年以内だった場合は転職は踏みとどまったほうが良いかもしれません。
もちろん勤続年数だけが全てではないですが、可能な限り今の仕事の専門性を高めて、実務経験を積み、TOEICのスコア無しでも転職できる自分になることが重要です。
そうなって初めてTOEIC700点や800点などのハイスコアが転職の際に活きてくることになるはずです。
TOEICで700点が取れないのは勉強法のせい?参考書の使い方も見直そう!70%の正答率もクリアする戦略を紹介!
TOEICの勉強していると何度も「壁」にぶち当たることがあります。
- 600点までは順調に行ったけどそれ以降マジで伸びない
- 800点台っていうスコアって本当に存在するの?
- 1回900点とったけどそれ以来スコアが順調に落ち続けているんだが
など、TOEICを受けているとそう感じることが多々あるんです。
でもその多くの場合が、自分のレベルと目標スコアに合った参考書や勉強方法を選べていないケースです。
勉強方法と参考書の使い方を見直す時期になのかもしれません。
TOEICで700点が取れないの勉強法のせい?参考書の使い方も見直そう!
TOEIC700点を取れないのは勉強方法や参考書の使い方の非効率さが原因として考えらます。まずは単語の勉強法や単語帳の使い方から見ていきましょう。
英単語の勉強方法や単語帳の使い方
TOEIC700点が取れない、という人はすでに600点前後は取れていると思うので、単語帳は金フレを利用している可能性が高いでしょう。
そこで単語帳あるあるなんですが、使い慣れた単語帳を見ているときは意味がすぐに出てくるけど、未知の英文の中に出てくると「これなんて意味だっけ?」と少しの間考えることがあるんですよね。
また、元の意味は知っているけど派生語になると「この単語知ってる・・・のか?」となります。たとえば「aspiration(願望)」が「aspiring(意欲的な)」と出てきたら、知らない単語だと認識したり、です。
そういった場合は、2冊目の単語帳を利用してもいいでしょう。金フレでは730点レベルの単語を完璧にしているはずなのに700点が取れない、という人はTOEICの対策に集中しすぎて、一般的によく使われている基本的な単語や派生語にぬけがある可能性が高いです。
たとえば「inevitable」「brilliant」「conceal」「mess」などターゲット1900の1500以内にある単語で金フレに載っていない重要単語はけっこうあるもんです。
TOEIC700点に必要な単語数は約6000語といわれています。この約6000語はMARCHレベルの大学の合格に必要な単語数と同等です。
金フレは素晴らしい参考書ですが、あくまでも「フレーズ集」なので派生語などはほとんど対応できていません。なのでたとえば大学受験用の総合的な単語帳を使って、派生語だけを徹底的に周回するのは有効です。
意味を知っている単語は1周目で消していけば、かなり効率よく派生語を覚えることができますよ。
ターゲット1900でもなんでもいいので自分に合った単語帳、またはすでに持っている単語帳を使いましょう。
単語帳の使い方としては、毎日途絶えることなく周回することです。
金フレなら600点レベルが400個、730点レベルが300個の合計700個です。
これを1日100個すすめると1週間で1周、1か月で4周です。慣れてくると金フレの単語100個なんて15分で回せるようになります。つまり1日15分だけ単語に集中する時間を作ればいいんです。
この程度でもTOEIC受験者でやってる人はほとんどいません。
さらに2冊目の総合的な英単語帳は、金フレに載っていて知っている単語を黒いマーカーで消しまくります。7割以上が消えるはずです。
そこから残った単語と、派生語を徹底的に周回します。ターゲットで1500以内なら200個を20分で回せるようにします。
こうやってTOEICに偏らずに、重要な単語の知識を埋めていけば単語で困ることは無くなるでしょう。
文法の勉強方法と参考書の使い方
英文法もTOEICの対策だけに絞って勉強していると、早い段階で頭打ちになる可能性が高いです。
なぜならTOEICの英文法の参考書や問題集は、文法の解説が極端に少ないからです。
「でる1000」はもちろんですが、初心者向けの「TOEIC(R)L&Rテスト 英文法 ゼロからスコアが稼げるドリル」でも文法の解説は少ないです。
「時制とか助動詞、分詞とかは各自で勉強してね、そのかわりTOEICの問題傾向と解法パターンは教えてあげるから」
という声が聞こえてきそうですね。
最近では「でる1000」の基礎版である「はじめの400」が出版されて、そこには文法の解説もけっこうあるんですが、価格が税込み2200円と、コスパはあまり良くないです。
ただ、今さら大学受験用のガチの文法書なんて読みたくないし、文法だけの勉強をするのもなぁ・・・という人が多いと思うので、文法問題のための文法は「でる1000」を周回してガチガチに固めるというパワープレイに走るのも悪くないと思います。
でる「1000」とは言っても、後半の390問は模試形式なので、前半の610問を周回させるだけでもパート5は8割はとれるはずですしね。
それよりもやっかいなのは読むための英文法です。
TOEIC対策をメインに英語を学習している人は、読むための英文法をきっちり把握していないために、英文のリーディングやリスニングの解釈にムラができてしまうパターンに陥っている人が多いですね。
たとえばなどの英文の最初が「Using」と見たり聴いたりしただけで「最初は名詞節が始まるな、てことは節の終わりには動詞が来るな」と一瞬で認識できるのが、読むための英文法といえます。
これは英文を頭から読み下したり聴き下すために必須のスキルですが、このスキルが無いと「戻り読み」をしたり「飛ばし読み」をしたりする・・・いわゆる「なんとなく読み」がクセになります。
もちろんそれでもある程度は「慣れ」でカバーできるんですが、カバーできるところまでしか英文を理解できませんし、読んだり聴いたりするスピードも速くなりません。
「英文読解はとにかく慣れ」と生徒に教える指導者も多いですが、そういう人たちは自分は精読しているにもかかわらず、人には精読をおすすめしない連中です。
なぜなら英文精読の指導は手間がかかるし、すぐにはスコアに結びつかないからです。
残念ながらTOEICにおいても英文のリーディング、リスニングは精読が必須です。精読とは文法を全て理解して、やろうとおもえば全部品詞分解できる状態で読むことです。
そういった状態が実現しないと、英文を頭から読んで瞬時に理解できるようにはなりません。
TOEICで伸び悩んでいる人はこの英文解釈の参考書を仕上げることをおすすめします。
TOEICの英文解釈の参考書はほぼないので(売れないから)、精読の参考書はやはり大学受験の参考書を利用することになりますが、ここでは「基礎英文のテオリア」をおススメします。
この参考書は短い英文を頭から順番に品詞分解していき、文法的な意味と英文の意味をキッチリとっていくとうスタンスなので、TOEICの速読や速聴のための重要なエッセンスが詰まっています。
仕上げれば英文を前から一気に読んだり聴いたりしても意味が取れるようになります。価格は税込み1100円とリーズナブル、英文も短文が112個で薄い本なので周回にも向いています。
レベルが低いと感じる人は「基礎」ではない「英文のテオリア」の方を利用すると手ごたえを感じながらリーディング力を上げることができるでしょう。
公式問題集や対策本の使い方
TOEICの試験対策の問題集は各出版社から出ており、すぐに点数に結びつくような解法パターンおしえてくれていますが、この解法パターンがまだ身に染みついていない人は、点数が伸び悩む可能性があります。
解法パターンは一度聞くと「なるほど!これで勝てる!」と思いがちなんですが、試験本番で普通にミスったりします。
なのでTOEICの解法パターンも、単語帳と同じように参考書を周回して体で覚えていく必要があるので、TOEIC対策の参考書だろうと問題集だろうと、周回は絶対にしましょう。
たとえば公式問題集でも、リーディング問題の本文は速読教材にできますし、リスニングのスクリプトの読み上げ音声でシャドーイングをすることは必須です。
3300円もする公式問題集なので少なくとも5周かそれ以上はやりたいところです。
TOEIC700点とるために70%の正答率をクリアする戦略を紹介
TOEIC700点を取るためには最低でも70%の正答率が必要になります。根拠は公式問題集7に掲載されている「換算表」を元にした計算です。
TOEIC700点を取るための最低正答率は68%でしたが、ここではわかりやすく70%として作戦を考えます。
この作戦のポイントは
- パート1、2、5の正答率が低めの問題をできるだけとる
- パート3、4、7の正答率が高い問題を確実にとる
です。
まずはこの「正答率」の意味を考えましょう。
もちろんTOEICは配点が非公開なので、答えはわからないんですが、たとえばパート5の文法問題の配点とパート7の長文問題の配点の差はそれほど大きくはないと言われています。
つまりTOEICはパートにかかわらず、受験者全体において正答率の高い問題の配点を低めにして、正答率が低い問題の配点を高くしている可能性があると当サイトは考えています。
つまりTOEIC700点を取るための戦略としては、比較的対策がしやすいパート1、2、5を重点的に対策をして得意パートにしてしまう。対策がしにくいパート3、4、7の対策は最小限に抑える、というものです。
たとえパート5の短文空所補充問題でも、正答率が低い問題を正解することができればTOEIC700点に近づくことができるはずです。
逆にパート7の後半になるほど速読力がまだ備わっていない受験者の正答率が一気に落ちるはずなので、パート7の長文問題はさらっと流して「この問題ならわかるわ」という正答率が高そうな問題を正解すれば、失点は最小限で済みます。
つまり効率よく正答率の70%をクリアしてTOEIC700点をとるには、
- 「でる1000」をガチってパート5で稼ぐ
- 860点レベルの単語を覚えてしまってパート5で稼ぐ
- パート1、2の対策をアホみたいにやる
これが最低限やるべき対策です。「でる1000」をガチるということはそれだけ単語やフレーズも身に付くことを意味しますし、860点レベルの単語やフレーズを覚えてしまえばパート7でも有利になります。
仮にシミュレーションをすると
リスニング75%(トータル 100問中75問)
- Part1:6問中5問
- Part2:25問中20問
- Part3:39問中30問
- Part4:30問中20問
リーディング65%(トータル:100問中65問)
- Part5:30問中24問
- Part6:16問中12問
- Part7:54問中29問
これで正答率70%はクリアしていますね。
パート1は2022年から難化していますが、それでもリスニングはリーディングに比べてスコアが上がりやすい傾向にあるので、正答率は75%と高めに設定しています。
リーディングはパート7の後半の失速を考慮に入れて弱気の65%です。
この配分に関しては受験者によって得意不得意があるのでそれぞれに応じて変化すると思いますが、やるべきことは
- 「でる1000」をガチる
- 860レベルの単語を覚える
- パート1、2の対策をアホみたいにやる
これだけです。
TOEICは1ヶ月かけて猛勉強すれば何点上がる?初心者が200点アップさせて600点を取る方法を紹介!
TOEICは1ヶ月かけて猛勉強すれば何点上がるか、はその人のレベルや勉強時間によります。
でも猛勉強というからには仕事や学校以外の時間はすべてTOEICの勉強に充てるくらいの気持ちで挑むことを意味するので、仮に1日6時間とすれば1か月で180時間ですね。
一般的にTOEICのスコアを100点アップさせるための勉強時間の目安は225時間程度とされています。
なので180時間だと100点アップはキツイか?と思われがちですが、やり方によっては180時間で100点以上のスコアアップはできます。
そのためには自分の弱点をピンポイント克服するという方法が有効になります。
たとえばリスニング対策が弱くてまだ伸びそうならリスニング強化月間にする。リーディングのパート7が弱いならリーディングの強化月間にするといったように、とにかく弱点ピンポイント克服作戦をやりましょう。
TOEICは1カ月かけて猛勉強すれば何点上がる?
スタート地点によって必要な時間が変わってきますが、意外と400点台などのスコアが低い方が伸びしろがあるので、100点アップはやりやすいですね。
逆に750点などの高得点になるほどスコアは伸びにくくなります。
ただやるべき作戦はどちらも同じ「弱点ピンポイント克服作戦」なので、まずは自分の苦手なパートの対策を徹底的にやりましょう。
なにしろ1カ月しか時間が無いので参考書などの新しい学習コンテンツを追加する余裕はありません。
なのでこれと決めた参考書や問題集を徹底的に周回するようにします。単語は「金のフレーズ」文法は「金の文法」などを1か月間回し続けましょう。
リーディングのスコアが低めなら、公式問題集のパート7を速読教材にして、問題文の選択肢を含め、徹底的に精読して速読しましょう。
リスニングのスコアが低めならパート3、4の対策をしっかりする必要があるので、これまた公式の問題集でリスニングも速読教材にしてシャドーイングをしまくります。
この時に大事なのは、問題パターンの記憶です。
リーディングもリスニングもビジネスシーンの展開のパターンを体にしみこませる意識でとりかかる。次の展開を予想できるようになれば解答の瞬発力も上がり、スコアアップにつながります。
たとえば、レストラン、不動産、企業のM&A、メーカーのマーケティングなどで起こることを、まるで自分の経験談として語れるくらいになるまで覚えておくと、試験本番で次の展開が予想できる回数が増えてスピードと正答率が上がります。
初心者が200点アップさせて600点を取る方法を紹介!
400点を1か月で200点アップの600点に持っていくのはけっこうキツイです。でも必ず方法はあります。
ただ、最低でも1日平均6時間つまり1か月180時間の勉強時間は必要になりますね。つまり社会人など忙しい人にはかなり無理なプランになるでしょう。
1か月しかないなら、即得点に結びつくコンテンツを最小限の量でこなし、ひたすら繰り返すという方法をとることになります。
単語は金フレじゃなくてターゲット1100
単語は金フレを持っているなら600点までの単語「助走の400語」を2日で1周はさせましょう。
ただそれだと基本単語の漏れのリスクがあるので、できればTOEIC版ターゲット1100の470点レベル、600点レベルを1か月かけて周回したいところです。
文法は「はじめの400問」
文法は「TOEIC(R)L&Rテスト 英文法 ゼロからスコアが稼げるドリル」でもいいんですが、文法そのものの解説は少ないのが欠点です。
そこで「はじめの400問」なら文法の解説も詳しいし英文解釈の際に役立ちます。1か月しかないので英文解釈の参考書をやってる時間はないの「はじめの400問」で読むための英文法を身に付けるようにしましょう。
1か月のうち、2週目から一気にやり込みます。
解法パターンを増やすための「はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略」
単語と文法を周回をつづけながら、あとはTOEICの解法パターンを少しでも増やしていく必要があるので、「はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略」で選択肢を絞るやり方などの対策をします。
リーディングはこれだけで戦います。
公式TOEIC® Listening & Reading プラクティス リスニング編(3300円)
1か月しかないのでリスニング編だけを使用します。リスニングは短期の勉強でスコアが伸びやすいですし、勉強後は音声スクリプトをリーディングの速読教材にすれば、リーディング対策にもなります。
もちろん音読やシャドーイングもやり、最低でも3周はやり込みましょう。
TOEICの勉強時間がない社会人が1か月で100点アップできる勉強方法を紹介!
時間が無い社会人が1か月で100点アップするのはけっこう大変です。とにかく時間を効率的に使わないといけないので、1か月で100点あげるには取捨選択をうまくやることが重要になってきます。
毎日の平均4時間は確保したいところ、つまり1か月で120時間ですね。
TOEICの勉強時間が無い社会人が、1か月で100点アップする勉強方法には大きく3つのポイントがあります。
- 参考書を絞る
- スキマ時間を使う
- 期間とスケジュールを決める
参考書を絞る
TOEICの勉強時間が無い社会人が1か月で周回できる参考書や問題集なんてせいぜい2~3冊です。そこにすべてを捧げてください。基本的には今持っている参考書でいいでしょう。
単語は「金フレ」、文法は「金の文法」、問題集は「TOEIC L&Rテスト 奪取の方法」シリーズ、「公式TOEIC Listening & Reading 〇〇〇+」を使用します。
「でる1000」は1か月で使うにはデカすぎるし周回には向いていないので、できれば金の文法を使用しましょう。
金フレは目標点に応じた語数を最初の2週間は週に1周。3周目からは3日に1周出来るように。
金フレの掲載単語は
- 600点レベル:400語
- 760点レベル:300語
- 860点レベル:200語
- 990点レベル:100語
となっているので、たとえば700点を突破するためには、600点・760点レベルの合計700語を完璧に覚えましょう。
金の文法は最初の週に1周、2週目からは3日に1周してください。「金フレ」「金の文法」自宅ではなくて、通勤電車などのスキマ時間やりましょう。
自宅の勉強はおもに「TOEIC L&Rテスト 奪取の方法」シリーズで目標点数に応じたものをしようします。
さらに公式から出ている「公式TOEIC Listening & Reading 〇〇〇+」で自分の目標スコアに応じたものをやり込みます。
ここで重要なのは、解いた後は解法をしっかり落とし込み、リスニング問題では音声スクリプトを精読(品詞分解)して黙読、シャドーイングまでやることです。
あとは1か月、時間いっぱいこれを繰り返す。
たとえば平日にすでにやった問題の周回を行って、休日に新規の問題を解くようにし、そしてさらに休日に解いた問題を平日に自宅で周回する、と繰り返します。
リーディングまで余裕がある人は「はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略」など、目標スコアに応じた対策本をやりましょう。
期間とスケジュールを決める
TOEICの勉強時間が無い社会人はスキマ時間を無駄なく使うことになるので、かなりキツイ生活を送ることになります。
そもそもスキマ時間の勉強なんてしたくないですよね?
通勤電車に乗っているときはスマホを見ていたいし、好きな音楽も聴きたいし、さらに仕事が大変なのに職場の休憩時間まで勉強するとかハードすぎませんか?ゆっくりしたいに決まってます。
でも人間はキツイことは期間を決めれば意外とできたりします。なのでまずは「この1か月は消滅してもいい」という気持ちでハラをくくって、そのうえでスケジュールを組みましょう。
スキマ時間を使う
期間とスケジュールを決めたらあとはスキマ時間の確保、そしてスキマ時間の使い方を決めましょう。
たとえば、
- 早朝に勉強時間を1時間確保
- 駅のホームで10分確保。
- 電車内で1時間確保
- 職場で20分確保。
- 帰宅後1時間確保
これで平日は合計3時間半はTOEICの勉強時間が確保できています。
スキマ時間の勉強のために、金フレのスクショ、音声スクリプトなどのスクショは必須です。
電車通勤なら、車内でリスニング音声を聞きながら口だけ動かしてシャドーイングするとか、スクショした金フレやスクリプトの周回をします。行き帰りの往復でこれをやると、平日だけでもかなりの勉強時間が稼げます。
平日のスキマ時間を計算すると
- 駅のホームで10分なら10日で100分、20日で200分
- 電車通勤往復1時間なら20日で20時間
- 職場の昼休みで20分を確保できたら10日で150分、20日で300分。
になり、1か月分を合計すると30時間近くになります。
あとは自宅で平日に2時間やればで60時間、スキマ時間と合わせて90時間。
さらに休日で5時間×8日=40時間確保できれば、1か月で130時間の勉強時間を確保できます。
かなりキツイと思いますが、1か月だけという期間をしっかり決めてやれば達成できますし、TOEICの勉強時間が無い社会人でも1か月でTOEICスコア100点アップもできるはずです。
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