英検準一級はすごいです。とくに高校生で英検準一級に合格する人は間違いなく、受験英語ガチ勢を名乗っても誰も文句は言わないでしょう。
なぜなら当サイトEnglishHackが独自に試算した結果、英検準一級を持っている高校生はごくわずかで、その割合はおよそ0.2~0.3%程度と考えられるからです(後述する2016年度の公式データと全国の高校生数から試算)。
これは早稲田大学と慶応義塾大学の入学者数の合計(2023年度で約18,900人)と比べても、かなり少ない人数です。
さらに当サイトで試算した、2016年度の英検一級・準一級・二級の高校生の年間合格者数はそれぞれ約1,000人・約6,000人・約70,000人で、これらを対比させると下の図のようになりました。

英検二級の91.2%に対して準一級はわずか7.5%です。この割合の差を見ると、英検二級と英検準一級の間にはかなり厚い壁があるということがわかりますね。
そしてこの「準1級を持つ高校生は少数」という見立ては、当サイトの試算だけでなく、文部科学省の最新の公的調査からも裏付けられます(こちらも後述します)。
公式でも英検準一級は「大学中級レベル」とされており、これは高校卒業段階を超えた英語レベルという意味です。一般的に考えても、英検準一級がそれだけ難しい試験であることは想像できます。
当サイトEnglishHackが、英検準一級の高校生の保有率を試算した根拠や計算方法は以下で説明していますが、それも含めて今回は英検準一級を取ることがいかに凄いことなのかを説明していきたいと思います。
英検準一級は高校生が取るとすごい!高校生の保有率は0.2%でレアすぎる!合格率は意味ないから無視しよう!
英検準一級は高校生が取ると本当にすごいですよ。
いやむしろ高校生が英検準一級を取りに行くのはハッキリ言ってオーバーワークなので、正直いうと高校生に英検準一級の勉強を始めることは、あまりおススメしたくはないんです。
でももちろん、
「えもう英検準一級持ってるけど?」
という高校生がいたら私たちは「すごいな!」と素直に驚きます。
英検準一級は高校生が取るとすごい!

英検準一級は高校生が取るとすごいです!
ネットで調べると英検準一級は大学入試レベルでいうとMARCHレベル、偏差値換算すると60くらいとかいう意見がゴロゴロ見つかりますがそれは全くのウソです。
その根拠は
合格に必要な単語のレベルが早慶レベル
ライティングとスピーキングが鬼畜仕様
受験勉強との両立がキツイ
の3つが挙げられます。
合格に必要な単語のレベルがキツイ!

英検準一級は間違いなく早慶レベルの難しさで、偏差値換算すると65~70です。
その根拠は英検準一級、早慶、それぞれに合格するための必要な英単語の量です。
もちろん諸説あり、
早慶合格に必要な英単語数は8000~10000語
英検準一級の合格に必要な英単語数は7500~9000語
と言われていますが、ここでは英検準一級、早慶ともに必要な単語数は9000語前後としています。
ちなみに「ターゲット1900」「出る順英検準一級」の単語帳を比較すると、むしろ「出る順」のほうが難単語が多く掲載されているので単語の難しさは英検準一級のほうが上だと思いますね。
もちろん早慶とはいっても学部によって問題形式が違うので一概に比較はできませんが、英語のペーパーテストは最終的に「単語ゲー」になるので、必要な単語レベルの比較の結果はそれなりに信用できる根拠になります。
ちなみにMARCHレベルだとターゲット1900に載っている英単語のうち、1500までの単語でも合格点は十分に狙えます(過去問分析済み)。
それだけでも英検準一級は少なくともMARCHレベルよりもはるかに難しい、ということがわかります。
問題形式(ライティングとスピーキング)がキツイ!
英検準一級は問題形式がかなりキツイんですよね。
リーディング、リスニングはもちろん、ライティングまで課され、英検はこれらの技能ごとにCSEスコアの満点を設定しています。しかも2次試験でスピーキングというオマケ付き。
大学入試の英語と比べると英検準一級はけっこうな鬼畜仕様なんですよ。こんな英検準一級に対応できる高校生は、英語ガチ勢か、高校1年生とかの早い時期から国公立受験を前提に勉強をしている人くらいでしょう。
ターゲット1900は当然全部覚えて、共通テストよりもはるかに難しいリスニング対策をして、さらに自由英作文の対策では1個30~50語のフレーズを200個くらい覚えないと英検準一級には合格できないんです。
これは数学や国語もやらないといけない高校生にとってかなりのハードワークになりますよ。
受験勉強との両立がキツイ!
英検準一級は勉強するべき範囲が、大学入試よりも広くなるので、本業の受験勉強との両立がキツイのです。
ここ数年で英検準一級を持っている高校生を大学受験で優遇する大学も増えてきたので、私立大学志望の高校生でも英検準一級を目指す人が増えてきています。
ただ、私立大学志望の高校生が英検準一級のリスニングやライティング、スピーキングの勉強をするのは良いかどうかは微妙です。
なぜなら大学受験の成功の一番の近道は受験英語を全力でやることだからです。
英検準一級のライティング、スピーキングの勉強をするくらいなら、志望校の過去問対策をキッチリやったほうが合格は近づくはずですからね。
もちろん、
「大学受験は英語で乗り切るぜ!」
「英語に携わる仕事に就くのが夢だしどうせとるなら今取りたい」
という高校生もたくさんいるので、チャレンジしたほうがいい高校生がいるのも事実ですし、悩ましいところです。
どちらにしても、こんな鬼畜仕様の英検準一級に合格するレベルの高校生なら、英語に関しては大学受験で困ることは絶対にないでしょう。
英検準一級の高校生の保有率は約0.2%でレアすぎる!

当サイトEnglishHackが試算した結果、英検準一級を持っている高校生の割合は、ざっくり0.2~0.3%程度と考えられます。
英検準一級の高校生の保有率について日本英語検定協会からの公式発表はないので、この割合は以下の2つの数字を使って試算しました。
全国の高校生の人数=約330万人(文部科学省のデータより)
英検準一級に高校生で合格する人数=年間およそ6000人(2016年度の公式データから試算)
計算の考え方はシンプルです。
2016年度に公式発表された、その年度の第1回英検準一級の高校生受験者数12,285人、一次合格率18%というデータを起点にします。
そこから、
一次合格者は12,285人×18%=約2,211人、
さらに2次試験の合格率が89.8%なので
2,211人×89.8%=約1,985人。
つまり2016年度・第1回における高校生の英検準一級の最終合格者は約2,000人。
英検準一級の試験は年3回あるので、単純計算で2,000人×3=約6,000人。これを全国の高校生約330万人で割ると、
6,000人÷3,300,000人×100≒0.18%、
つまりおおよそ0.2%程度という試算になります。
なぜ2016年という古いデータを使ったのかというと、日本英語検定協会が2016年を最後に、級別・年齢別の合格率などの詳細な公表を取りやめているからです。そのため、協会の公式データから高校生の合格者数を推定するには、2016年度の数字を使うしかないのが現状です。
近年は英語外部検定の受験者が増えているので、その増加を加味して合格者を年間1万人と多めに見積もっても、割合は約0.3%にとどまります。
いずれにしても、英検準一級を持っている高校生がかなりの少数派であることは間違いなさそうです。
公的データでも裏付けられる|文部科学省の調査
「独自試算だけでは心もとない」と思われるかもしれないので、公的なデータでも確認しておきます。
文部科学省は毎年「英語教育実施状況調査」を実施し、全国の公立高校3年生の英語力を公表しています。令和6年度(2024年度)の調査によると、高校3年生の英語力は次のような状況です。
高校3年生の在籍者数:約59.6万人
CEFR A2(英検準2級)相当以上を取得:約22.8万人
CEFR B1(英検2級)相当以上を取得:約8.7万人
注目すべきは、この調査では生徒側の集計区分がCEFR B1(英検2級)相当までしか設けられていない点です。英検準一級に相当するCEFR B2以上は、生徒の集計項目として独立して扱われていません。
つまり、国の大規模調査でも英検準一級レベル(CEFR B2以上)の高校生は、単独で集計するまでもないほどの少数という扱いになっているわけです。当サイトの「0.2~0.3%」という試算とも、方向性は一致します。
合格率は意味ないから無視しよう!
学校や予備校を始めとした教育機関は、試験の合格率=合格の難しさ、という理屈で情報を発信していますが、それは正確ではありません。
なぜなら試験の合格率の難しさを測る上で一番重要なのは「母集団のレベル」だからです。
たとえば偏差値60の母集団1000人が受験して100人合格すれば合格率は10%、偏差値50の母集団1000人が受験して100人合格しても合格率は10%です。
両者は同じ10%の合格率ですが前者の試験の方が難しさは上です。理由はもちろん母集団の学力が高いからですよね。
英検準一級に限らずですが、いろんな試験の難しさをネットで調べると、決まってこの「合格率」が前面にでてきますけど、「合格率」だけを見てもあまり意味はないので気にしないでください。
とくに英検準一級の「合格率18%」という数字は誤解を生みやすいので注意が必要です。
「高校生の英検準1級の合格率が18%ってことは、高校生の5~6人に1人は英検準一級を持ってるの?」
と思いがちですけど、これは大きな勘違いです。この18%は「実際に英検準一級を受験した高校生の中での合格率」であって、全国の高校生全体を母集団にした割合ではありません。
そもそも英検準一級を受験する高校生自体が、英検2級をすでに持っているような英語が得意な層に限られます。その中での18%なので、全国の高校生を分母にした「保有率」(前述の約0.2~0.3%)とは、まったく意味が違う数字なのです。
近年の高校生の英検準一級の合格率は12~15%程度とも言われますが、これも英検2級を持つ受験英語ガチ勢が挑んでの数字です。そういった事情を加味すると、英検準一級という試験が高校生にとっていかに高い壁かがわかります。
英検準一級を持っていると早慶レベルの大学にも対応できる!あとは過去問対策だけ!

英検準一級なら早慶レベルの大学入試に合格できるのか?旧帝レベルの国立にも対応できるのか?ということですが、残念ながら英検準1級に合格しただけでは不十分です。
なぜなら、「英語力のレベル」と「志望校に合格するレベル」は少し違うからです。
どういうことかというと、たとえば一言で「早慶レベル」とはいっても、とくに慶応は学部によって問題形式がかなり違うので、英検準1級に合格する英語力を持っていることを前提としても、それぞれの学部の試験問題の対策をしっかりと行う必要がある、ということです。
英検準1級には語彙問題は選択式で出てきますが、単独の文法問題は出てきません。
その一方で、早慶の入試なら学部によっては文法問題が出題されるので、しっかりと英文法の基礎を固めてハイレベルな文法問題集を仕上げないと点数は安定しません。
また、慶応の経済学部などでは自由英作文を課されるので、英検準1級のライティング対策がそのまま使えますが、和文英訳、つまり通常の英作文しか出題されない学部が大半を占める中、英検準1級の合格にこだわりすぎると逆に効率が悪くなる可能性もあります。
さらに英検準1級レベルの英語力なら国公立なら旧帝大レベルにも対応はできますが、英検準1級には和訳問題や通常の英作文問題が無いので、多くの国公立で出題される和訳問題への対策はもちろん必要不可欠です。
そういった意味で、英検準1級は「英語レベル」は早慶や旧帝大に対応はできますが、「合格レベル」に達するには別途、それぞれの大学、学部の入試問題対策が必要だということになります。
英検準一級は大学の偏差値に換算したら予備校にもよるけど60後半~70くらい!

英検準一級に合格するレベルなら、英語の偏差値は少なくとも60台後半~70はあるはずです。
なぜなら英語の偏差値を測る、各予備校がおこなっている模擬試験のレベルが英検準一級に比べるとはるかに簡単だからです。
英検準一級に合格するレベルの英語力を持っていれば共通テストの模擬試験で9割以上はとれるので、結果的に偏差値は65~70はあるということになります。
たしかに、高校生における「英語の偏差値」とは一般的には共通テストの模擬試験の結果で問題傾向も全く違うので、英検のレベルを偏差値に換算すること自体に少し無理はあります。
でも英検準一級に合格するということは英語の基礎力はガチガチに仕上がっているので、どんな問題形式だろうと安定して高得点を取れるようになります。
あとは各大学、各学部の過去問研究さえ怠らなければ早慶レベルの英語にも問題なく対応できるでしょう。
英検準一級がすごくない?頭いいとかカッコいいという印象は絶対にある!楽勝で受かるレベルではない

英検準一級がすごくないと主張する人も一定数いるようですが、そういった人はもうすでに英検準一級以上を取得していたり、ネイティブ並みに英会話ができるスキルがあるような人、またはそれを本気で目指している人です(そのはずです)。
一般的に言うと英検準一級を取ればすごいと言われます。高校生はもちろん、大学生でも頭いいとかカッコいいという印象はあります。
なぜかというと、どんなに曲がった見方をしても、英検準一級は楽勝で受かるレベルの試験ではないからです。
単語・熟語レベルが大学受験でいうと早慶レベル、という点だけでも英検準一級という試験は生半可な勉強で合格する試験ではありません。
もちろん英検1級に比べると難度はガクッと落ちますが、一次試験でリーディング・リスニング・ライティングの3技能が課され、その合格基準は2250点満点中1792点(約8割)に設定されている時点で、共通テスト、私立大学入試、国公立入試と比べても難度が高いと言えます。
さらに二次試験である面接ではスピーキング能力まで必要とされるので、いわゆる純ジャパといわれる日本人にはかなりの苦戦を強いられるはずです。
また、英検準一級はいったん合格すれば、資格そのものに有効期限はなく、生涯有効です(大学入試などでスコアを利用する際は、各大学が定める有効期間の条件がある点には注意が必要です)。
学歴等と同じで、「英検準一級もってます」と言うだけで、「あ、英語得意なんだ」と思われる可能性は極めて高いです。
もちろん、英検準一級なんて通過点でしかないという人もいますが、バイリンガルとしての第一歩という位置づけと考えても価値がある資格ですよね。
多少無理をしてでもチャレンジする価値はありますよ!
参考資料
- 文部科学省「令和6年度 英語教育実施状況調査の結果について」(高校3年生のCEFRレベル別英語力)
- 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」(各級で技能別にCSEスコアの満点を設定)
- 日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」(準1級の合格基準スコア:一次1792点・二次512点)
※英検の試験制度やスコア、大学入試での扱いは変更される場合があります。受験・出願の際は必ず各公式サイトの最新情報をご確認ください。また、高校生の保有率は当サイトによる概算であり、公式の数値ではありません。

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